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    八月の俳句

 

 

 

 

 この熱気 散歩する気も 燃え散った      初セミや ヘリコプターに 負け声

 

 夏の香は 六甲山の ジンギスカン      潮香る 日に焼けた肌 夕陽色

 

 めいいっぱい 汚れた靴の 夏終わる    ひょうひょうと宙をただようゴーヤ蔓

 

 ヒグラシの 声にとけゆく かき氷       あっちにも セミの抜け殻 こっちにも

 

                              夕立や腹立たしさも流し去る

詩は頭に言葉が湧いたとき。俳句は、散歩をしているときに。

    

 

七月の俳句

     日常ぽろぽろ詩

波の血潮            夕食            

 

うたがわしいこと               人参きってジャガイモきって玉ねぎきって

 

うたがわしいこと               肉きって

 

夏の夜空に 落ちなさい          お米をきって皿きって雪きって

 

今度とおった星影は            庭きって

 

暗い海へと捨てなさい           原因きって思い出きって心きって

 

ピーマンかけるピーマンの        意味きって

 

果てしない数知りなさい          両手でそっと 空にかかげた

 

よそへもらった燃えゆる柿は       めしあがれ メシアガレ

 

うちはてる波へぶつけましょう

 

さあ 言わないか 言わないか

 

首しめてみて 酢をかけて

 

骨柔らかく ほどけてゆくまで

 

酢をかけて

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